美術展・写真展

ハマスホイとデンマーク絵画展@東京都美術館

20200125_2 今年の美術展こと始めは、『ハマスホイとデンマーク絵画』展@東京都美術館です。

ずいぶん前からこの美術展のアカウントをTwitterでフォローしていたので、待ちに待った公開でした。^^

ヴィルヘルム・ハマスホイ(1864-1916)。
私は“ハンマースホイ”で覚えていたのですが、今回は“ハマスホイ”でした。また、“スケーエン”は“スケーイン”、ユトランド半島はユラン半島と表記されていました。デンマーク語の発音だとそうなるみたいですね。

この展覧会は大きく4つのコーナーに分けられています。そのあたりの詳細は特設ページをご覧いただくとして、まず第1章の『デンマーク絵画の黄金期』のコーナーでは、私は「ブランスー島のドルメン」という絵にいちばん惹かれました。

ドルメンというのは巨石記念物のことだそうですが、Wikipediaを見ると「支石墓」と説明していますね。ちなみに、画像検索したら面白いものがたくさん出てきましたので、興味のある方は こちら へ。

絵の方は、一面に草が生え、ゆるやかな起伏のある土地で、奥に海(かな?)が見える中に巨石が積んであるという、そんな風景ですが、見た瞬間「ここ行きたい!」と思ったんですよね。(さきほどの特設ページに載っているので、ぜひ見てください。^^)

20170523 第2章の『スケーイン派と北欧の光』のコーナーは、どれも好き♡

じつは3年ほど前、ブリューゲルの『バベルの塔』展に行った帰り、たまたま通りがかった国立西洋美術館でこのスケーエン展をやっていて、左の写真にあるポスターに惹かれてふらふらと入ってみたところ、ひとめで大好きになってしまったのでした。そのとき以来の再会だったので、うれしかった~♡

スケーエンというのは、デンマーク・ユトランド半島の北端にある漁師町で、19世紀後半、そこに画家たちが集まって、スケーエン派という一派をなしていたのです。

画家たちは、この土地に残るデンマーク固有の風景、伝統的な暮らしに魅了され、次々に移り住んで来たとのこと。なので、たとえば船を出そうとしている漁師たちの姿、花摘みをする子どもたち、縫物をする少女、2人の女性が海辺を歩く夕暮れの景色など、この土地の日常生活を描いたものがほとんどです。

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ブリューゲル展リピート&プラド美術館展(3/30)

20180330_11か月以上、blog更新が止まってしまいました。年度の切り替わりで連日残業が続き、余裕がなかったというのがいちばんの理由ですが、それでも空き時間にはひたすら本を読み、家では繰り返しDVDを観るという、まぁ言ってみればインプット中心の生活でしたねぇ。

 

先月末、そんな超多忙な中、無謀にも一日お休みをいただいて、上野まで出かけてきました。

 

公園口改札を出てすぐ、なんで平日なのにこんなに人が多いんだ???と不思議に思いましたが、ほどなくして花見客であることに気づきました。

 

美術展を見に行くと決めた時点で、それ以外のことはすべて頭からすっ飛んでいた私です。。。

 

20180330_2さて、今回の目的は2つ。

 

2か月前に見た ブリューゲル展 をもう一回見たかったのと、ベラスケスを軸にした プラド美術館展 も同じ上野だったので、この際いっしょに見てしまえ~っということで、2つセットにしちゃいました。

 

まずは『ブリューゲル展』のリピートで、東京都美術館へ。
これ、副題が「画家一族 150年の系譜」といいます。なので、前回記事 にも少し書きましたが、ピーテル1世、2世、ヤン1世、2世だけでなく、ピーテル1世の曾孫(ひまご)の代までたくさんの画家を輩出した一族全体を取り上げた展覧会だったのです。(※ 公式サイト から「みどころ」のページに行くと、系図が見られますが、壮観です おまけに、曾孫の代には「ヤン・ピーテル・ブリューゲル」というなんともズルイ名前の人もいて笑えます。

 

 

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ブリューゲル展@東京都美術館

20180131_1先月のこと。10日ほど前に降った雪がまだ若干残り、外の水も凍る中、平日にお休みをいただいて東京都美術館で開催中の ブリューゲル展 を見に行ってきました。

 

ホントは映画を観に行くつもりでお休みとったのに、観たい映画をやっている映画館は、別の曜日がサービスデー…つまり、この日は通常料金の1,800円だったので、ちょっと迷った末に美術館に変更しました。

 

ブリューゲル展は始まってからまだあまり日が経っていなかったせいもあり、都内の美術館にしてはかなり空いていて、比較的ゆっくり見られました♡

 

さて、画家・ブリューゲルとヒトコトで言っても、じつはたくさんいるんですよ~、、、

 

20180131_5いちばん有名なのは、あの「バベルの塔」を描いたピーテル・ブリューゲル1世(1525/30~1569)。ピーテル・ブリューゲル(父)です。農民を題材として多くとりあげたことから「農民画家」とも呼ばれています。

 

その息子(長男)がピーテル・ブリューゲル2世(1564頃~1636)。ピーテル・ブリューゲル(子)と書かれることもあります。父親の模写をたくさんしていたそうです。一方で、グロテスクな絵が多かったことから「地獄のブリューゲル」とも呼ばれている人です。

 

20180131_3そのピーテル2世の弟(=ピーテル1世の次男)であるヤン・ブリューゲル1世(1568~1625)は、「花のブリューゲル」と言われています。
とても小さな画面に緻密な風景画が描かれた作品がいくつかあったのですが、もっと近くで細部まで見てみたかったわ~(一定の距離以上には近寄れないようになっているのです。)
オペラグラスを持って鑑賞している年配の方がいらしたけど、あれは正解ですね

 

ヤン1世の息子のヤン・ブリューゲル2世(1601~1678)は、やはり父親の模写をたくさんしていました。また、他の画家との共作というのもけっこうあって、驚きました。面白い時代だったのね~。

 

 

 

 

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美術展めぐり 事始め #2 ゴッホ~最期の手紙~

20180106_0_2さて、つづきです。

 

写真展を2つ見たあと、本命の『ゴッホ~最期の手紙』に突入♡

 

これ、巷でどのくらい評判になっているのでしょうか。私はテレビ見ないし、そういう情報がなくて全く分からないのですけれど・・・

 

ゴッホはピストル自殺を図って亡くなったと言われてきましたが、「現在は自殺説に異論を唱える美術史家もいる」と、原田マハさんも『いちまいの絵』(集英社新書)の中で書いていらっしゃいました。

 

その新たな説にのっとって、この映画は、ひとりのある青年がゴッホを撃った本当の犯人は誰かを追っていくサスペンス・ストーリーになっています。
ストーリー自体スリリングで目が離せないのですが、なによりすごいのは、この作品、ゴッホのタッチを模写した油絵のアニメーションなのです(「ペインティング・アニメーション」というようです。)

 

回想シーンは白黒写真を水彩画仕立てにしたものでしたが、それ以外の、物語が進んでいく部分はすべて油絵なのでした。公募オーディションで選ばれた125人ものペインティング・アーティストが、1か月ほどのトレーニングを経たうえで、映画用に描画したそうです。
すごいこと考えたものですねー。

 

まぁそんな、見どころ満載の作品でありました。

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美術展めぐり 事始め #1 アジェとユージン・スミス

20180106_0遅くなりましたが…
新年明けましておめでとうございます。

 

blog更新もじつに久しぶりですが、今年は積極的に更新していくつもりですので、本年もどうぞよろしくお願いいたします。

 

さて、昨年は、5月に『バベルの塔』展、『スケーエン』展、年末に『ゴッホ展』 と『現代の写実』展に行っただけで終わってしまいましたので、今年はもっとたくさんの美術展に足を運ぼうと心を新たにした年頭。さっそく行ってまいりました

 

じつは、当初の目的は『ゴッホ ~最期の手紙~』 という映画を観ることでした。14:40開演の回を目指して 東京都写真美術館 (以下「写美」)に向かったのですが、この回は吹替版とのことでしたので、急きょ、その次の字幕版の回を観ることにして、それまでの時間、せっかくなので写真を見ることにしたのでした。

 

いまやっている写真展は3つ。時間があればすべて見たかったけど、所要時間は2時間ほどでしたので、アジェとユージン・スミスの2つを選びました。

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トーマス・ルフ展@MOMAT、そして近況

20160924_18月に受けた健康診断で、私としては初めての「再検査」となり、昨日その検査に行ってまいりました。どうせ大したことないやろ、とタカをくくっていたところがまさかの「二次検査」…
その検査が今度の土曜日にあり、さらにその1週間後に結果を聞くことになるのですが、毎週の医療機関がよい…トシですねぇ。。。

 

まぁしかし、いつも思っているのですが、私みたいな食生活(食だけではないですが)をしていて病気になったとしたら、それはもう何をしてもなる運命だろうから、受け入れるしかないでしょう。だいたいマクロビの創始者だってガンで亡くなっているのですから。
ということで、心はまったく平穏です。ただ、もともと病院は嫌いなので、その意味で「やだなぁ~」とは思っていますけど。

 

さて、昨日はそのあと、東京国立近代美術館(MOMAT)に行ってまいりました。

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『杉本博司 ロスト・ヒューマン』展@東京都写真美術館

20160910_1昼間、Twitterで毒を吐きましたんで、ちゃんと総括しますよ、ええ。

 

恵比寿の東京都写真美術館、2014年秋から改修工事のため休館していて、今月3日(土)にリニューアルオープンしました。
2年もの長い休館だったので、写真好きな私としては、この再オープンをそれはそれは楽しみにしていたのです。しかも、開館20周年記念ということで、まずは杉本博司の展覧会からというのも、なおさら楽しみでした。

 

ロスト・ヒューマン展のテーマは「人類と文明の終焉」。
新シリーズである〈廃墟劇場〉、日本初公開となる〈今日 世界は死んだ もしかすると昨日かもしれない〉、新インスタレーション〈仏の海〉の3シリーズを2フロアにわたって展示するという企画でした。

 

3シリーズのうち、いちばん力が入っていた(と思われる)のが〈今日 世界は・・・〉なんですが、これが私の憤怒の大本です。
「素」な気持ちを書くと、杉本博司だし、写美だし…ということで、私としては「写真」が見たくて行ったのです。ですが、じっさいには写真は数枚しかなくて(あ、まぁ廃墟劇場は全編写真でしたけれど)、大半は化石だの隕石だの、また古美術やら人形やら、といった「もの」たちのインスタレーションだったのです。

 

いや、インスタレーションは好きですよ。ただ、ここで見たくはなかったな、という気持ち…と言ったらよいのかな。写美はいつから現代アートの美術館になったんだ、と。なんか肩すかしを食らったような、そんな感覚だったのでしょうね。

 

 

 

 

 

 

 

 

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オルセー美術館展@国立新美術館(覚書き)

今日は健康診断のために丸一日お休みをとってあったのですが、健診が思いのほか早く終わってしまったので、なんだかぽっかりと時間が空きました。
そこで、乃木坂までオルセー美術館展を見に行くことにしました。

 

副題は「印象派の誕生 ― 描くことの自由
―」です。

 

新しいものというのは、最初はなんでも反発を受けるものです。印象派もしかり。ですが、そんな新しいものがいつしか「人々の眼差しを新しいものの見方へと解き放ってゆく」という、その変化がとてもダイナミックで感動的です。

 

印象派は、いまや絵画の中ではある意味「王道」とも言えるような流派だと思うのですが、久しぶりに見たせいか、あるいは始まったばかりの時期でいろいろな要素を含んでいたせいか、なんだかとても新鮮な気持ちで見ることができました。
ここ20年くらい、定型をぶち壊すような現代美術にばかり惹かれていたんですけど、去年あたりからちょっと基本形というか定番回帰みたいなことになってきつつありますね。

 

モネの「かささぎ」や「アルジャントゥイユのレガッタ」、シスレーの「洪水のなかの小舟、ポール=マルリー」など、その光の描き方にはもううっとり見とれてしまいましたよ。
それとは別に、ミレー(印象派ではなくバルビソン派)の「晩鐘」は、なぜか見た瞬間、目が離せなくなり、しばらく足が止まってしまいました。言葉にはなりませんが、そういうのが何百年にもわたって多くの人を惹きつけている理由なんでしょうね。

 

20140820_3

 

 

そんなわけで、すっかりリフレッシュして帰ってきましたわよ。(^^)

 

参考:オルセー美術館展

 

次回は三菱一号館美術館で開催されているヴァロットン展を見に行きたいと思っています。

ハイレッド・センター展@松濤美術館

先週末、松濤美術館の『ハイレッド・センター:直接行動の軌跡展』を見てきました。(また終了日の直前、、、)
ご存じない方のために…ハイレッド・センターとは、高松次郎、赤瀬川原平、中西夏之の3人が結成した前衛美術のグループで、名称は、それぞれの頭文字(高・赤・中)を英訳したものです。

 

結成50周年ということですが、50年前にこんなことをやっていたと思うと、やっぱりこの人たち、タダものではありません。当時の活動については、左に挙げた『東京ミキサー計画』で赤瀬川さんが詳しく書かれているので、興味のある方はそちらをご覧いただくとして…

 

高松次郎の紐、赤瀬川原平の梱包、中西夏之の洗濯バサミあるいはコンパクトオブジェ、これらを武器に、「平穏な日常を“撹拌”する」(←だから“ミキサー”計画)というコンセプトをもって、いろいろなプロジェクトをあちこちで行っていました。1960年代前半のことです。

 

 

 

 

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再訪、美術にぶるっ!(正式版)

20130105_3_21/3に行った『美術にぶるっ!』、見られなかった残りを見るために再度、足を運んできました。(左は、小茂田青樹の「虫魚画巻」です。こういう繊細な日本画、大好き

 

前回ほとんど見られなかった最終フロア(第2部実験場1950s)も、今度はしっかり見てきました。
50年代って、なんだかいろんなエネルギーが渦巻いていた時代だったんですね。戦争の記憶もまだまだ生々しく残っているし、社会問題も噴出。写真も版画も絵画も、社会運動をモチーフにしたものがたくさんありました。

 

このフロアは撮影禁止だったので、作品をお目にかけることはできませんが、原爆、メーデー、安保闘争など、いまの時代につながる要素がいっぱいあって、ん~・・・なんていうか、いまの&これからの日本を考える上で、もう一度しっかり振り返っておいた方がいいんじゃないの?と思いました。

 

さて、いちばん“楽しめた”のはこちらの作品。

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