2020年11月に観た映画(DVD含む)
先月からの流れで、今月もどちらかというと読書に時間を回していたので、それほどたくさんは観られませんでした。…と言いつつも8本。
『素粒子』(2006)
2014年1月に観て以来のおさらい。ドイツ映画です。
ミシェル・ウエルベックというフランスの作家が書いた、ベストセラー同名小説の映画化。
ヒッピーだった母親に育児放棄された2人の異父兄弟のそれぞれの人生を通して、愛、性、フェミニズム、自由、科学、など、いろいろな問題を扱っている(と思われる)作品。
前回観たときは、病んでる人がたくさん出てくるなぁという印象が強かったのだけど、今回はそれ以外のところがいろいろ気になって、
特に、ヒッピー集団のキャンプで行われていたワークショップがツボでした。
カリキュラムの表を見ると、太極拳、気功、ダンス、オーラソーマ、リバーシング、タントラ、ゲシュタルトマッサージ???などなど。
円になってマントラを唱えていたのは、ヨガなのか瞑想なのか…
兄弟ふたりとも、やっとこれから幸せになれると思ったところで、それぞれにショッキングな事件が起きるのだけど、最後は穏やかな終わり方で…ある意味悲しいエンディングではあるけど、とても平和な最後でした。
後半少しだけ出てきたアイルランドの景色もまたよかった♡
あとから原作本も読みましたが、私は映画のエンディングの方が救いがあって好きだな♡
『希望のかなた』(2017)
アキ・カウリスマキ監督作品。やはりまた移民がテーマです。
内戦状態にあるシリアのアレッポという都市から命からがら逃げてきたカーリド。
たまたまたどり着いたフィンランドで難民申請をするも、認められず強制送還になる直前にまた逃走…
一方で、人生やり直しのため、全てを売り払った金をギャンブルにつぎ込み大金に変え、飲食店を手に入れたヴィクストロム。
カーリドは運良くヴィクストロムに拾われ、その飲食店で働くようになり、離れ離れになっていた妹との再会も果たす。ここまでは良かったんですけど…
まぁ最後は切ないんだけど、カウリスマキらしく温かい余韻が残ります。
例によってユーモアもたっぷりなので、笑いどころも多々あります。
私がいちばんウケたのは、ヴィクストロムのレストランの売り上げが落ちに落ちて、起死回生の一打と思われた寿司メニューが、日本人の私たちから見るととんでもない代物だった場面。あれには爆笑したなぁ。。。