« ブリューゲル展リピート&プラド美術館展(3/30) | トップページ | 神代植物公園ふたたび »

『光の指で触れよ』(池澤夏樹)

そもそもは、レイキが出てくる小説と聞いて、読みたくなった本です。

でも、内容紹介を見ると、『すばらしい新世界』の物語から数年後…とあったので、じゃあ最初の作品から読まなきゃダメじゃんcrying …ってことで、まずは『すばらしい新世界』から読みましたよ。700ページ以上もあったけどsad (※後半にリンクを貼っておきました。)

折々ツイートしていたので、すでに目にされた方もいらっしゃるとは思いますが、1作目はチベットの奥地に風力発電の機械を設置する話。なので、エネルギー問題から海外支援の在り方、あるいは民族問題など、さまざまな社会問題がテーマに上がってきます。

主人公である林太郎の妻・アユミは、環境問題を扱うボランティア組織の事務局でニュースレターを作っているような人なので、そういった話にはとても詳しい。だから、夫婦の会話もけっこう深くて、どの話題もとても興味深く読んだし、また、この夫婦は、つねにお互いを刺激しあって、まさに人生のパートナーという表現がぴったりの、理想的な関係に見えました。

子どもの森介は、「自分を世の尺度に合わせることができない」ような子で、一度は不登校になったりもします。でも、家族3人、お互いを認め合って、理解し合っていて、なんて素敵な家族なんだろう~shine …と、感動のうちに読み終えた『すばらしい新世界』だったのですが、にもかかわらず、その6年後を描いた続編『光の指で触れよ』では、いきなりみんなバラバラで暮らしているという、しょっぱなから、とても衝撃的な展開で始まったのでしたsweat02

とあるきっかけから(←書いてしまうとネタバレになり、読む人がつまんなくなってしまうと思うので自粛)、アユミは、まだ小さい娘のキノコ(森介の妹になる)と2人でヨーロッパへ旅立ってしまいます。でも、これがただの家出ではなく、、、

以下、少々断片的になりますが、気になったところを大雑把に書いてみます。

物語全体に「家族って何?」というテーマが流れていて、登場人物のそれぞれが、自身の在り方や生き方、そして家族というものについて模索している。

家出したアユミとキノコは、いわゆるコミュニティー(共同体)で生活をするんだけれども、最初はオランダにあるエコロジー思想中心のコミュニティーに、後半は、人に勧められて(というのも、アユミはレイキの使い手だったりもするので)「もう少しスピリチュアルな雰囲気の強いコミュニティー」へと移ります。これが、名前は違うけど明らかにフィンドホーンのことを書いている。

また、林太郎のお友だちの建築家親子が暮らしているちょっと変わった街は、まちがいなく神奈川県の旧藤野町。シュタイナー学校を移設する話や、パーマカルチャーの話などが盛りだくさんです。

そもそも池澤夏樹の小説には、以前から精霊が登場するなど、科学だけでは説明のつかないものとかもふつうに出てきて、だけど、そういったスピリチュアルなことを取り立てて大げさに書くわけでもなく、ごく自然な口調で書いているところが、私にはとても好感が持てます。

一口にスピ系と言っても、その振れ幅はとても大きく、ほんとにあっちの世界に行っちゃってる人もいれば、私のように軸足はこっちの世界にしっかりありつつ、でも、見えないものの存在も認めていて、何か分からないものの力というものも日々意識している、そんなゆる~い立場のヒトもいるわけです。

池澤夏樹の本は、そんなゆる~いスピ系のヒトなら共感できる部分がたくさんあると思います。特にこの『光の指で触れよ』は、私のお友だちの皆さまには、ぜひおススメの一冊ですhappy01

※よろしかったら、ポチッと応援よろしくお願いします。

にほんブログ村

« ブリューゲル展リピート&プラド美術館展(3/30) | トップページ | 神代植物公園ふたたび »

セラピー」カテゴリの記事

書籍・雑誌」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ブリューゲル展リピート&プラド美術館展(3/30) | トップページ | 神代植物公園ふたたび »

2018年12月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30 31          

つぶやき

  • Twitter

お気に入りサイト