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『夏の朝の成層圏』(池澤夏樹)

2冊目の池澤夏樹もいよいよ後半戦に入ってきました。
久しぶりに本気で夢中になった作品…なので、自分の記録も兼ねて、ここまで感じたことを書いてみたいと思います。

物語は、主人公が自分の身に起きたことを振り返りつつ文章に記録する、という形で始まります。
そもそもの事の発端は、この主人公が乗っていた船から海中に落ちたこと。何日か海を漂った挙句にとある無人島にたどり着きます。

通信手段はもちろんのこと、なんの道具も持たないまま、たったひとりで生き延びていく主人公。

生きることに集中していくうち、文明の世界に戻ることに少しずつ抵抗を覚え始めます。最初はそんなはっきりした気持ちではなく、元の仕事、元の環境へ戻ることは本来とるべき当然の行動であると頭では感じつつ、無意識の抵抗感があることを意識し始めていきます。

そんな過程がゆっくりと語られつつ、後半は“隣人”が登場したりもするのですが、全体を通して自然の風景の描写がとてもきれいで、自分も南の島へ行きたくなります。いえ、それ以前にまず、自分もそこにいるような気にさせてくれます。島の空気、流れる風、潮の香り、焼けつく日射し、そんなものをリアルに感じさせてくれるのです。

また、この作品は五感、つまり視覚、聴覚、触角、味覚、嗅覚のすべてを刺激してくれます。これは池澤夏樹さんの特徴なんでしょうか。(1冊目はそこまで意識する前に、夢中で読み終わってしまいました

(*参考→)
こちらが最初に読んだ『スティル・ライフ』。
読み始めるきっかけになった辻山良雄さんの本は、のちほどご紹介します。

ところで、この主人公は、島で暮らすうちに土地の精霊たちとも交信するようになるのですが、そんな内容だから、私はいま、このタイミングで読むことになっているのかもしれないと、ふと思ったのでした。

というのも、精霊とか天使とか、そんな目に見えない存在に興味を覚えたのなんて、フラワーエッセンスを本格的に勉強し始めてからですから、まだほんの2年くらいです。

私は昔から天邪鬼なところがあって、流行りものやらベストセラーの類いにはあえて背を向けることが多いのです。だから、村上春樹を読んだのも相当あとになってからだし、今回の池澤夏樹も、デビューされてから30年以上も経ったいまになって、初めてちゃんと読んでいる…。
でもね、さっきも書いたように、“いま”だからアンテナに引っかかったのだと思うんですよね。仮にもっと前に読んでいたとしても、たぶんここまで心に沁みてくることはなかった、と思います。

天のタイミングは完璧です

塾で国語を教えていた頃には、教材で取り上げられていたものを次々に読んでいて、池澤夏樹もたぶん国語の問題には出てきてるはず、と思うのだけど、全く記憶になく、1冊を通して読んだこともいちどもなかった。それがいまになってすっかりハマり、いま2冊目で、続く3冊もすでに購入済み。しかも、そのうち1冊は、どうやらレイキのことが書かれているらしい。

このつながり方…!!! ご縁ってステキ

最後になりましたが、そもそも池澤夏樹を読もうと思ったきっかけは、こちらです。辻山良雄さんの『365日の本』。

この方はかつて池袋リブロにいらした方なのですが、リブロ閉店後に退社し、東京・荻窪で Title という新刊書店を始められました。

この本の中に『スティル・ライフ』が紹介されていて、それが心に留まったことから私の“池澤夏樹熱”が始まりました。

こんなふうに、ある本をきっかけに、また次の本につながっていく、そんな読書の連鎖って大好きです

その意味で、以前読んだ岡崎武志さんの『読書の腕前』、三浦しをんさんの『本屋さんで待ち合わせ』もすごく面白かったです。^^

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