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『原発に頼らない社会へ』

この本は、2010年7月に「ヤマダ電機で電気自動車(クルマ)を買おう」というタイトルで出版されたものを改題し、大幅に内容を加筆修正したものだそうで、要は電気の話。電気には強くない私ですが、なかなか面白い本でした。

著者の田中優さんのプロフィールについては、こちら をご覧いただくとして・・・いちばん面白かったのが、東電の賠償金を政府が肩代わりする担保として、電力会社から送電線を取り上げてしまえばいい、という話。(これがいわゆる「発送電分離」というやつなんですね)
電気事業は「発電」「送電」「配電」という3つに分けられ、その中で最大の資産が送電線である、というのは今回初めて知りました。勉強不足でスミマセン。。。

他に、スマートグリッドの話、蓄電装置の話、「使えば使うほど安くなる」(だから省エネしない)事業向け電気料金のしくみ、そして何より知りたかった「自然エネルギーの可能性」についての話など、興味をそそる話が続々ですshine

しかし逆に、怒り心頭な話だったのが、電気料金決定のしくみについて。

興味のある方は、「総括原価方式」などで検索してみるとよいと思いますが、必要となった費用すべてを「総括原価」としてコストに反映し、さらにそこに一定の「適正報酬率」を上乗せします。この適正報酬率、2010年現在3.5%に設定されているとのことで、つまり、たとえば、ある家庭が1035円の電気料金を払った場合、(以下p.118より引用)「内訳は必要になった費用1000円に、適正報酬として35円を上乗せした合計額」となります。
これはまた逆に、「たとえば350億円の報酬を得たければ、必要費用を1兆円にすればいい」ということにもなります。
大きな事故が起きたり、何年も収益が上がらなかったりすれば、ふつうの会社はどんどん赤字が膨らんでつぶれます。でも、電力会社の場合、どんな内容であれ必要経費に報酬が乗り、それは私たちの電気料金からとられるのですから、「だから電力会社は事故のたびにつぶれるどころか、焼け太りする仕組みになっている」(p.119より引用)というのは、なんて恐ろしいしくみなのでしょう、、、wobbly

さて、チマタではいよいよ菅総理が辞任するとかしないとか・・・他の誰が次期首相になっても、けっきょく原発回帰に向かう気がします。菅さんの脱原発政策を次いでくれる人はいないのでしょうか。crying

「原発なくなったら、日本の産業はダメになる」だの、「自然エネルギーはコストがかかりすぎる」だの、否定的な意見ばかりが大声で語られますが、最初からダメ出しをするのではなく、まずは「原発をなくしたい」(というか、こんなアブナイものを使っているわけにはいかない)ということをはっきりと自覚し、そのために、いまある問題をどう解決していったらよいか、という前向きの議論をしていかないといけないのではないかと思うのですが…。
この著者も、「小さな批判の点から可能性の芽を潰すことは間違っている」と書いています。そのとおりだと思います。

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