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国語という教科(ちょっと長いです)

20090726_m1 塾の仕事に戻ってから、いろいろと考えさせられています。しばらく忘れていた感覚ですね。

ご縁あって務めさせていただいている家庭教師ですが、前から少し書いているように、大手進学塾に通う小学校6年生の男の子。
御三家狙いなんですが、他の教科に比べて国語がガクンと悪い。にもかかわらず、とにかくスケジュールが非常に(というか異常に)タイトなので、宿題も出せない状況の中、お引き受けした家庭教師でした。

・・・でもね、国語ってのは時間のかかる科目なんですよsweat02

しかも、他の教科以上に、コツコツ地道な作業が必要な科目だと思うんです。(ほっといてもできる子は別としてね)
週にたった2時間か3時間しかなくて、おまけに宿題をする時間がない、となると、私にできることは非常に限られてきます。
母親いわく、「塾からは、夏までに知識事項を固めておくように言われている」ということで、けっきょく毎回、塾で使っている教材の中から、知識事項部分の解説&問題練習、長文読解問題1~2問、あとはその時々で、漢字や文法、少し簡単めの読解問題などをやってきました。

だけどやっぱり、「宿題が出せない」ということは、覚えるべきことを覚えてもらう時間がない(=知識事項が固められない)、読解問題をじっくり考えて解く時間がない(=いつまでも考える力がつかない)ということになり、まぁ言ってみれば“焼け石に水”状態に陥っていました。

通っている大手塾の方針が親の頭の中にもたたき込まれていて、とにかく「短時間で解く」というのが至上命令だったわけですが、小6のこの時期ともなると、問題の難易度も相当高くなっています。ところが、この生徒には、それを制限時間内で解けるほどの力なんてとてもありません。それなのに、親の頭の中は、もう完全に「最初に制限時間ありき」なのです。

これって私の中では、2~3mしか泳げない子に「いいからとにかく25m泳いでこい!」と言っているようなもので、どう考えたって無理としか思えないんです。・・・いや、無理ではないのかもしれませんが、通常は、2~3mを5mに伸ばし、10mに伸ばし、最終的に25m泳げるようになる、というのが正しいステップなのではないでしょうか。
レベルの高いことをする(させる)には、やはり、それなりの“助走”が必要だと思うのですが、いかがでしょう?

ただ、いかんせん、受験までにあまりにも時間がなさすぎる。・・・ってところで、親は悩むわけです。でも、他の教科とそこまで差がつくまでほっておいた、ということがまず大きな失敗でしょう。(過ぎたことを言っても仕方ないのですが)

遺伝か環境かという議論がよくありますが、国語の場合、やっぱり育ってきた環境というのがとても大きな影響を及ぼしている、と思うんですね。それはある意味“遺伝”ということになるかもしれないのですが、たとえば親が2人とも本なんて全く読まず、テレビで娯楽番組ばっかり見ているとしたら、“そういう環境にない”という意味で、子どもだって本を読む習慣なんてつかないと思いませんか?
親がマトモな言葉遣いをしていなかったら、子どもはそれを聞いて、見て、真似をして育つのですから、そんな家庭の子どもにマトモな言語感覚なんて身につかないと思いませんか?

ただ、誤解のないように書いておくと、親が勉強できなかったとしても、それはいいんです。要は親の“姿勢”が大切で、子どもに何か聞かれたとき、分からないなりにもいっしょに考える姿勢を持っているとか、親自身が何か問題に直面したときに、それに全力で向かう姿を子どもが見てさえいれば、その子だって絶対に頑張る子になります。逆に、親がだらしなかったり、きちんと考える習慣がなかったり、ちゃらんぽらんな生き方をしていれば、子どもだってそうなる確率は高いと思うんです。(その逆で、親が反面教師になって、トンビからタカが生まれることもあるというのが難しいトコロなんですけど、、、)

と、ここまで書いて、しばらく寝かせておいた間に、夏休みも半分以上が過ぎてしまいました。その間、生徒はどうしていたかというと、大手進学塾に通い詰めの毎日です。そして、私が担当する国語の時間は、夏休みの間にたったの2時間sweat02
これも最初は5時間あったのが、どうも算数の方がマズイということで、そちらの先生に時間を譲る形になりました。前回(7/18です!)出した宿題なんて、どっかに行っちゃってるみたいで、けっきょく次回(8/22)はその大手塾でやりきれなかった長文をさらって欲しいという要望です。

う~ん・・・・・・

どんなに良い医者にあたっても、治療法や処方箋を守らなければ、症状はいつまでも改善しないのになぁ・・・(私が“良い医者”と言っているわけではなく、仮にどんな名医に当たっても、というたとえです。念のため)

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コメント

私も多数家庭教師をしましたので、
うさぎねこさんの意見に、大賛成です。
うんうん頷きながら、読みました。

うさぎねこさんに、ひとつ要望があります。

是非生徒さんの可能性を、信じてあげて下さい。
2~3mしか泳げないのに、25mは泳げないでしょう。
でも挑戦したら、明日には出来るかもしれない。
実は10m泳げるのに、ちょっとのきっかけが分からないでいるだけかもしれないじゃないですか?

誰かが応援してあげる、誰かが信じてあげる、
それだけでその生徒さんの、能力がぐんと、誰もが想像し得ないくらい伸びる時ってあるんです。

人って、そういう不思議な力があるんです。

そう、うさぎねこさんにも。

★たよさん

う~ん、そういうふうに読まれてしまったか…というのが今の正直な気持ちです。

こういう公の場で書くからには、どうしても明かせない事情も多々あります。それを外して状況を客観的に説明することは、(無理ではないかもしれませんが)非常に難しかったにも関わらず、書いてしまった私も悪いし、また説明しきれなかった自分の文章力にも問題があったと思います。

ただひとつ分かってほしいと思うのは、私はこの生徒のことではとても心を痛めているということです。
この仕事を引き受けてからというもの、さんざん悩んだし、考えたし、今でもそれは変わりません。
生徒が“化ける”(=あるときから急に伸びる)ことがあるというのも、20年もこの仕事をしていればもちろん分かっているのです。その上で書いたということをご理解いただけるとうれしいです。

(この件については、これ以上ここの場でお話することは難しいので、何かありましたらメールでお願いします。)

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