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伊良部先生シリーズ

1作目については こちら をご覧いただくとして・・・この2作目で直木賞を受賞したということですが、それもうなずけます。じつによく描けてます(人物が、ってことね)。

毎回ちがう患者が出てきて、そのたびに精神科医・伊良部先生が奇想天外な発想や行動でもって、患者を呆れさせつつ治していくという流れなんだけど、1作目からずっと伊良部先生の天真爛漫さに患者ともども驚き呆れつつ、何度か「ぷぷっ」と吹き出しながら、面白おかしく読み進めてきました。

ところが、最後の章だけは、途中ガラッといつもと風向きが変わり、最後の最後になって、筆者の「思い」を、登場人物であるフリーの編集者に思いっきり語らせていましたねぇ。
まぁ主に、今の日本の映画界のダメな点や出版界の現状について、ってとこなんですが、これが引き金となって、なんだかいろんなことを考えてしまいました。

映画や小説は、もちろん観る人・読む人あってこそのものです。けれど、良い作品だからといって必ずしもお客が入るとは、売れるとは、限らない。また、人気があって作品を量産している作家が必ずしも良い作品を書いているとは限らない・・・という皮肉な面も多々あるわけです。

それは映画界、出版界に限ったことではありません。・・・にしても、このギャップってどうして生まれるのでしょうね。
過去を遡ってみてもそうです。今や有名な作家、画家として当たり前に知られている故人の作品が、当人の生きている時代にはまったく評価されていなかったり、また、有名な美術家などでも、日本では最初ぜんぜん評価されなかったのに、海外で名を挙げて、それが逆輸入されるような形で日本でも人気が上がる、なんてことはよくあります。

「正当に評価される」とはどういうことなのでしょう。「価値観」って何?

そこでつい考えてしまうのが、その人がこの世に生まれてきた理由、あるいは使命ということについて。(ハナシ飛びすぎですか?)
よく分からないけど、人は誰もみな、何かしらの使命をもって生まれてきて、そのために日々、生かされていると思うんですね。だから、売れる・売れない、という次元とはまた別のところで、その人が生まれてきた意味というものが何かあるはずです。
それが何か分からない凡人は、さしあたって目の前にある階段を、自分なりの感性を駆使して、一段ずつ昇るしかないのでしょうか。

・・・時間ができると、つい余計なことをあれこれ考えてしまいますね。

ところで、(とつぜん話は戻りますが)伊良部先生シリーズに出てくる、いわゆる「病んだ人」たちは、私には他人のようにはとても思えません。
同じように、春日武彦中島義道 の著作を読んでいても、やはり「ヒトゴトではない」といつも感じます。誰にでも(というと、反論も出てきそうですが)、そんなふうになってしまう可能性はあると思うんです。そういうことが絶対にないとは言い切れない、そんな人間のもろさ、危うさに私は共感を覚えたり、いとおしく思えたりするわけですが、まぁそのあたり、私がこのシリーズに惹かれる理由のひとつなのかもしれません。

なんてことを書いたり消したりしている間に、なんと3作目が文庫になって出ていました。
やっぱり人気シリーズなんですねぇ。

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