寺子屋、そして念願のワイエス展
今日は午後から「寺子屋」で授業。2回目でした。
他の先生との兼ね合いを考え、今日は社会のみ担当しましたが、科目はなんであれ、勉強を教えるということについて、着実に勘が戻ってきているのを感じます。う~ん、楽しい
そして、授業のあとは渋谷へ。
Bunkamura ザ・ミュージアムで開催中の「アンドリュー・ワイエス展」を見に行きました。これ、開催前からずっと楽しみにしていたのに、残すところあと2日となってようやく見ることができました。アブナイ、アブナイ
ワイエスの展覧会に足を運ぶのはこれで2度目なんですが、前回の図録を見てみると、やはり同じくBunkamuraでした(’95年春)。でも、展示内容は大きく違っていて、今回は、ひとつの作品の陰に、どれだけの習作があったのかという、その片鱗が見られた点が特徴でした。
そして新発見。私はなぜワイエスが好きなのか、その理由が分かったのも今日でした。…何を今さら、って感じですか?
「卵の計量器」という作品の解説文にあったのですが、「誰も気に留めないような小さな存在を、まるでそこにひとつの世界が存在するかのように」ワイエスは作品として仕上げているというのですね。
ここの「誰も気に留めない」という部分が重要で、この作品にしても、習作を見ると最初は人がいて、卵の表面をナイフで削っている姿が描かれているわけです。ところが、完成した作品では、卵と計量器だけが描かれています。でも、そうすることによって、生き物ではない、本来であれば主役ではないはずの「卵」と「計量器」だけが、妙に存在感をもってそこに「在る」のです。
こういう”重箱の隅”的な感性が、私の琴線に触れているに違いありません。写真を撮るときって、やっぱりそういうアンテナになっていますから。
また、同じく写真と重ね合わせてしまったのが、「私の姉」という作品についての解説です。
「彼女の性格や姿形は鉛筆だけで十分に表現することができ、色彩は全く必要なかった」とあるのですが、色がないことでかえって強く訴えてくることってありますね。
今回はとにかく、解説を読むことで、より深く作品を感じることができました。
だいたい、「747」というタイトルに「7時47分」と「ボーイング747」がかけられているだなんて、教えてもらわないと絶対に分からないことですよね。そんなタイトルをつけてしまうワイエスの茶目っ気(?)も微笑ましく思いました。
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