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2006/06/16

ふたたび橋本治

以前にも一度ご紹介した『失楽園の向こう側』です。この中に、

  「労働とは、他人の需要に応えることである」

という言葉が出てきます。この「他人の需要」というのが問題で、会社の言うことを聞くことが「他人の需要に応えること」なのではなくて、会社の外側に存在する「他人の需要」に応えることが従業員にとっての「労働」である、会社というものは、あくまでも「他人の需要に応えるように働く従業員を包む外枠」でしかない、というお話。以下さらに引用。

  「他人」がいて、その他人の「望むこと」があって、それに応えて
  なにかを提供する―そのことによって「代価」を得る。
  これが労働である。    ----------(中略)---------
  自分のためにやっているのなら、それは「趣味」である。趣味は、自分の金をつぎ込む
  ことで、金を儲けることではない。

「セラピーは儲からない」という声をよく聞きます。たしかにそうかもしれません。いや、儲かりはしないものだと思います。なので、正確には「セラピーでは稼げない」ということなんだろうと思います。でもたぶん、セラピーという仕事そのものが稼げないのではなく、それはきっと、お客さまのニーズに応えきれていないせいなのではないか、と思うようになりました。
もちろん、「これが私のセラピーのやり方」と言い切ってしまうのも一つの手ではあります。だけど、生活の心配のない人ならともかく、自分の日々の収入で生活していかなくてはならない人の場合、そんな甘っちょろいことは言っていられない、というのが現実ですよね。(いやもちろん、自分のやり方を押し通して、なおかつお客さまが来てくださるなら、こんなにうれしいことはないんですけどね。)

なので、お客さまが集まらないサロン(あるいはスクール)というのは、やはりどこかで研究や分析や努力が足りない結果なのではないかと、最近になって思うようになりました。あるいは、お代をいただくことに罪悪感とか引け目を感じている場合、そういうのは「控えめ」というよりは「自信のなさ」と取られがちなので、リピートはしていただけないかもしれませんね。
ただし、人には向き/不向きというものもあります。これには、人を惹きつける魅力、お客様を呼び込む営業力、技術力(スクールの場合は指導力)、その人の持っている雰囲気など、いろいろな要素が絡んできます。さきほど書いた「日々の収入で生活していかなくてはならない人」の場合は、この中のいくつかを(あるいはほかにもっと必要な資質があるかもしれませんが)兼ね備えていないと、独立開業をしても維持していくのはなかなか難しいのではないかと思います。
・・・あっ、でも、とりあえず「営業力」さえあれば、技術力がなくても行けちゃいますよね。。^^;

まぁだから、あれこれ手を尽くしてみても、やっぱりお客さまや生徒さんが集まらないというのであれば、自分には向いてないということで、潔く廃業するのがよいのではないかと・・。
ただ、神様がいるかどうか分かりませんが、天から与えられる使命なんつーものもあるかな、と思っていたりするので、場合によっては、「ほかにもっとすることがあるでしょう?」っていうメッセージかもしれないし、必ずしも向き/不向きと連動はしてないかもしれません。

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コメント

こんにちは。
私もうさぎねこさんに同感だな…と思います。

以前働いていた会社でも
同じ事を考えたことがありました。

もう少しかきたいのですが、
何故か書き込みするとき、文字化けして読めないので
確かめられないのです。(^-^A
アップすると、こちらのPCからでも読めるんです。
何でかな…。(^o^=)>

投稿: tipi | 2006/06/16 14:03

★tipiさん
いつもありがとうございます。
相変わらずコメント書き込みに不具合があるのですね。
ニフティめっ・・O=(`o´#)

いろいろ考えることが多くて、ついたくさん書いてしまいました。まだいくつかネタを寝かせてあります。言葉って不思議なもので、とめどなくあふれ出てくるときがあるかと思えば、どんなに搾り出そうとしても出てこないことがあります。私自身がオープンになっているか/クローズしているかにも関係あると思うし、気の流れとかもきっとあるのでしょうね。
数日前まではどよよ~~~んとしていましたが、今はかなり復活して、むしろ精神活動はかな~り活発になっています。

投稿: うさぎねこ@管理人 | 2006/06/16 22:34

ごぶさたしています。
勉強不足で橋本 治さんって読んだ事は
ないのですが、こういうテーマを取り上げて
この様に掘り下げる人なのですか?

 まったく同感です。

25年位前、橋本治さんが編まれたセーターの
写真を某長髪でア・カペラな歌手の妻がアルバムの
ジャケットに使った(その為に編んだ…とも聞きましたが)
…位のことした知らなかったのですが、すごく読んで
見たくなりました。

投稿: くろう | 2006/06/17 20:28

★くろうさん、こんにちは。^^
橋本治は、文章はネチッこいですが面白いですよ。
あとがきを見ると、どうもこういった流れの一連の著書があるようで、始まりは『貧乏は正しい!』(小学館文庫)だそうです。その流れの中には『上司は思いつきでものを言う』『乱世を生きる 市場原理は嘘かもしれない』(いずれも集英社新書)なども入っています。
私はどちらかというと、これまでは文学作品の方を読んできたんですけどね。

セーターの話・・・編んだという話は聞いたことがありますが、アルバムジャケットの話は知りませんでした。見てみたいです。。

投稿: うさぎねこ@管理人 | 2006/06/18 08:23

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